自然な流れに身をまかせると、心も身体も楽になる。それがヨガです。

ヨガとは

2016年04月09日

ヨガ(サンスクリット語の正確な発音としては、長音のヨとなり、ヨーガとなります。)は「考えず」に「感じて」行います。ヨガをしているときに、全く何も考えずに自分を「空」にして心底リラックスすることは、なかなか難しいものです。ポーズをしている間に雑念が浮かんできたり、「私の体は硬い」という否定的な言葉を与え続けることもあります。しかし、頭で考えることは、「人間の自然性」から離れてゆきます。心と体で感じて本当に大切なものを体得してゆくことがヨガです。勿論、時間はかかります。体をコントロールして様々なポーズを行うことはすぐにできても、心を静かにするには時を要します。雑念が出て来て止まない日もありますが、「空」にする努力を少しずつ行うことで、とても「楽」で「自然な自分」に少しずつ気づき始めます。

メディアや既成概念の影響を受けて、周囲との比較や数値により自己を決定づけてしまうのはとても残念なことです。ヨガには、比較や競争という概念はありません。それは、潜在意識に「怯え」を蓄積することとなります。この潜在意識は、私達の言動をコントロールしています、潜在意識に「怯え」が存在する限り、何をやってもこの「怯え」に基づいた言動しか現れてきません。そんな私達にとって必要なのは、ヨガを通して要らないものをとりはらい、本来の素晴らしい自分に気づいてゆくことです

教えられて学ぶことに慣れてしまっている私達は、自分の内側の声を聞こうともしません。声は「音」となって現れるものもあれば、「音はたてないが感じることのできる声」があります。その音のない声を聞いてゆくのがヨガです。

このように行うことで、ヨガは「気」のバランスを整えます。「気」は「潜在意識」と密接に繋がっています。潜在意識が病んでいると、それが気のめぐりに影響を及ぼし心身が病み始めます。ヨガでは、明らかに「体」は動いています。しかし、体を動かすことがヨガの目的ではありません。ポーズをかっこ良くとることがヨガではありません。「気に働きかける」ことがヨガです。ということは、無理に動く必要はありません。呼吸とともに効率的に最小限の動きで行ってみましょう。次のポーズへ移るというよりも、次のポーズへ「流れる」のです。ナルシスト的に流れるのではなく、自然体で流れることで気の流れがスムーズになります。なぜなら、その自然な流れには不要なものがまとわりついていないからです。鏡も要らなければ音楽も要りません。必要なのは自分のみです。

とにかく、自分を「空っぽ」にしてヨガを味わってみましょう。そうすることで、自分にとって不必要なものが取り払われ、人間の本質である「人間性」が生まれてきます。